ダイハツから、「K-VISION」というコンセプトカーが発表されました。
K-VISIONは、軽自動車にストロングハイブリッドの搭載を予告するコンセプトカーです。
本記事では、公開されたデザインやスペックをもとに、その正体と市販化への道筋を、独自視点で予想します。
軽ストロングハイブリッドの実力
K-VISIONの最大のトピックは、なんと言ってもパワーユニットです。
これまで軽自動車のハイブリッドといえば、スズキなどが採用する「マイルドハイブリッド(モーターがエンジンを補助する形式)」が主流でした。
しかし、K-VISIONに搭載されているのは、エンジンを発電専用に使い、100%モーターの力で走行するシリーズ式ハイブリッド、いわゆる「ストロングハイブリッド」です。
採用されるシステムは、コンパクトSUV「ライズ/ロッキー」で実績のある「e-SMART HYBRID」の軽自動車版です。
このシステムのメリットは、電動車特有の「レスポンスの良さ」と「強烈なトルク」です。
アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを発揮するモーター駆動は、ストップ&ゴーの多い日本の市街地走行において、これまでの軽自動車とは別次元の快適さをもたらすはずです。
実際、ライズ/ロッキーでも、ガソリン車とハイブリッド車の走行フィールは別物です。
燃費予想:リッター25km超えか
では、気になる燃費性能はどうなるでしょうか。
ダイハツの発表によると、既存のガソリン車と比較して「20%の燃費向上」を見込んでいるとのこと。
例えば、現行ムーヴやタントの自然吸気モデルがWLTCモードで約21.0〜22.0km/L前後です。ここから単純計算で20%向上させると、約25.2〜26.4km/Lとなります。
軽さとマイルドハイブリッドで燃費性能の高いスズキ・スペーシアの燃費はNA車で25.1km/L、ターボ車で21.9km/Lです。
ストロングハイブリッドは、自主規制により最高出力は64ps、最大トルクはターボエンジンよりも強くなるはずですから、ターボ車と比較するのが妥当です。
ダイハツの軽自動車にストロングハイブリッドが搭載されれば、軽さ×マイルドハイブリッドで燃費優秀なスズキの軽自動車を上回り、クラスNo1となることが確実視されています。
デザイン:カクカクシカジカ・・・?
K-VISIONを一目見て、かつて人気を博した「ムーヴコンテ」を彷彿とさせる、愛着の湧く「カクカクシカジカ」なシルエットに、「おっ?」と思った人も多いでしょう。
ムーヴコンテ復活か?と思った人も多いかと思います。
センターピラーレス採用
さて、カクカクシカジカなデザインは置いておいて、K-VISIONには、「センターピラーレス」が採用されています。
センターピラーレスといえば、「タント」ですよね。この機構を搭載していることから、「これは次期タントのデザインスタディではないか?」という声が上がっています。
しかし、ここで注目したいのが「全高」です。 K-VISIONの全高は1680mm。現行タント(約1755mm)よりも低く、現行ムーヴ(約1630mm)やムーヴキャンバス(約1655mm)に近い、絶妙な「ハイトワゴン」サイズなのです。
ムーヴコンテ復活か?
その顔つきやサイズ感は「ムーヴ」の派生車種としての可能性を強く感じさせます。
ダイハツはこれまで、ムーヴをベースに数々の個性的な派生車を生み出してきました。
丸みを帯びた「ムーヴ ラテ」、カクカクした「ムーヴ コンテ」、そして「ムーヴ キャンバス」。
これらのモデルは、ベース車のモデルチェンジに合わせて長く続くというよりは、その時代ごとのライフスタイルに合わせてキャラクターを変え、新たな市場を開拓してきました。
K-VISIONのデザインは、コンテのような道具感と、現代的なシームレスな面構成を融合させています。タントではなく、次期ムーヴ派生車を示唆しているのかもしれません。
K-VISIONが具体的にどういった車種を示唆しているのか、まだ具体的な発表はありませんが、いずれはタントやムーヴといった主力機種にもストロングハイブリッドが採用されることは、間違いないでしょう。
発売時期予想:2026年後半〜2027年が濃厚か
コンセプトカーとしての完成度は極めて高く、内装の質感やパッケージングはすでに市販車レベルに見えます。
「K-VISION」という名称こそコンセプト用ですが、車体の骨格やハイブリッドシステムのレイアウトはほぼ完成していると考えて良いでしょう。
通常、このレベルのコンセプトカーが発表されてから市販化されるまでのタイムラグは、早くて1年、長くて2年程度です。
そう考えると、早ければ2026年後半、遅くとも2027年前半には、このK-VISIONの市販版が発売されると予想します。
それは、次期タントのフルモデルチェンジのタイミングか、あるいはムーヴシリーズの復活の狼煙として登場するかもしれません。
価格予想:ロッキーHEVから読み解く「200万円の壁」
最後に、最も気になる価格について予想してみましょう。
軽自動車にストロングハイブリッドを搭載するとなると、コストアップは避けられません。参考になるのは、登録車である「ライズ/ロッキー」の価格差です。
ロッキーの場合、ガソリン車とハイブリッド車の価格差は、グレードにもよりますが30万円前後です。
軽自動車においても、バッテリーやモーター、インバーターなどの高価な部品は同様に必要となるため、ガソリンモデルに対して+25万〜35万円程度の上乗せは覚悟する必要がありますから、200万円超えは避けられないと予想されています。
戦略として、最も安いハイブリッド搭載グレードは100万円台に抑えることができればインパクトがありますね。
まとめ:「軽」も「ストロングハイブリッド」の時代へ
軽自動車にストロングハイブリッドが採用されれば、モーターの強力なトルクにより、最大の弱点であるパワー不足、加速力不足が解消されます。
ますます、軽自動車がファミリーカーとしての地位を確立していくことになるでしょう。